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第2回となる今回は、Port B(ポルト・ビー)という演劇ユニットを主宰されている高山明さんをゲストスピーカーにお迎えしました。高山さんが手がけられたそれぞれに異なる、しかし高山さんの思想が貫かれている4つの異なる作品たち。「私たちは…」という語りによって取り込まれ/排除される「私」の存在をシニカルに表現する『雲。家。』、『東京/オリンピック』。都市と人の記憶をつなぎ合わせ、池袋のサンシャイン60という「モニュメント」を手がかりに強烈なストーリーを紡ぎ出す『サンシャイン62』。『個室都市東京』では文字通り都市に「暮らす」人たちの声を集め、都市のリアルをこれでもかというほど強く私たちに突きつけました。このような作品が生まれる背後には、高山さん自身の演劇との出会い、そして独自の演劇観がありました。見る(参加する)人たちの身体感覚を否応なしに引き出し作品を完成させるその手法は、高山さん自身の身体化された記憶の中から生まれているのだなぁと実感。「演劇」というものに対する私たちの既成概念が覆された数時間でした。参加されたみなさんにとっても、高山さんとのトークを通じて今までとは少し違う日常を探すきっかけになったのではないでしょうか。 |