20081221 スタジオ・レクチャーvol.06

report spacer
公園や広場、都市景観をデザインするランドスケープアーキテクトである石川初さんは、GPSの軌跡で絵を描く「地上絵師」でもあります。絵を描くという行為が、身体を動かしてメディアに視覚的な記録を残すということなら、石川さんはGPS+PCという現代の筆で、自らが移動することでフィールドに絵を描くと言えるでしょう。もちろん彼の描いたラインは現実世界のフィールドでは見えません。しかし私たちの意識はPCモニターに示された「地上絵」から、すぐさま現実世界に(そしてそこを歩いた石川さんに)向かいます。こんなことが起こるのは、「地上絵」を描くことが、“私たちがまさにそこに生きているフィールドを神の視点から切り取る装置=地図”を作る行為そのものだからなのでしょう。一見チープな彼の「地上絵」は壮大なアプローチ。我々に地図の本質的なことを気付かせてくれます。
知的面白さで溢れんばかりの石川さんのトークは、わかりやすく現代の地図メディアの可能性を示してくれました。後日、石川さんのblogを拝見すると、当日のトークが受けなくて惨敗との書き込みがありましたが、聞き手はみんな口の端でニヤリとしていたに違いありません。
  spacer  
    ホスト せんだいメディアテーク 佐藤佳紀
spacer    
fromカフェ研  
「レクチャー」は、じっと座ってお話を聞かねばならない・・・そんな偏見を今回のゲスト石川さんは吹き飛ばしてくれました。「東京はよく知っているけれど、仙台はアウェー」と前置きをしつつも、ユーモアあふれる話に会場は始終笑ってばかり。誰もがのどがかわいていたことでしょう。
終了後も、参加者はコーヒー片手に石川さんを囲んで談笑。返されたカップホルダーに残った温もりから、みなさんの気持ちも温まったのではないかと感じました。
おいしい食べものがあるところ、そして、おもしろい話のあるところに、人って集まってくるものですね。
     

katatsumuri  penguin  tokage

20081221 スタジオ・レクチャーvol.06

ホスト spacer せんだいメディアテーク
ゲスト 石川 初(ランドスケープ・アーキテクト)
spacer
カフェの内容 ランドスケープ・アーキテクトで地上絵師の石川初さんをゲストにお迎えし、「地図を見る目」をテーマにお話しいただきます。「ランドスケープ・アーキテクト」とは、広い自然や公園、環境保全や都市景観などデザインをする仕事です。石川さんはその仕事とともに、「地図」にも深い造詣のある方で、今や携帯電話が地図になる時代における新しい地図の可能性とおもしろさを追求するさまざまな活動をしています。それにしても「地上絵師」とは?
spacer
開催日時
2008年12月21日(日)14:00−16:00
参加料 500円(飲み物つき)定員 30名(要事前申し込み)