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micafe第4回は、作曲家の佐野芳彦さんをお招きして、『HAPTIC(触覚的)な音楽』というタイトルのもと、音楽と私たちの身体についてお話頂きました。 佐野さんは、まず最初に、独自に開発した「サウンドセル(SOUNDCELL)」というしくみについてご説明下さいました。サウンドセルとは、様々な情報を音楽にするための新しい音楽の単位で、たとえば、「明るい/暗い」「静かな/うるさい」「甘い/苦い」「嬉しい/悲しい」など、私たちの身体が感じることのできる様々な情報を用い、アレンジを加え、「音」を「音楽」に創り上げていくことを可能にします。 このサウンドセルは、私たちの五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)+1(と佐野さんは言います。いわゆる「第六感」的な感覚のことです。)を音楽にしてくれます。例えば、色。紅梅色の音、芥子色の音、微妙な色合いの音色をつなげていくと、目にも鮮やかな音楽となります。また、深い味わいのフランスのボルドーワイン、爽やかな香りのカリフォルニアワイン、飲んでいないワインを表現した音楽を聞くだけで、嗅覚と味覚が刺激され、テイスティングをしているような気分になります。さらにサウンドセルは、医学や歯学の現場への応用が始まっているそうです。 佐野さんのお話のあと、参加者は思い思いにサウンドセルの活用の方法について考えました。あらためて音楽と身体のつながりについて深く考えた数時間でした。 |