20081026 スタジオ・レクチャーvol.04

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いつのころからかよく聞くようになった「プロデューサー」という肩書き。とはいえ、アーティストやイベントの影に隠れて本当のところはよくわからない、偉そうな人?というくらい。ましてや映画の世界では「監督」や「役者」が先に立って、プロデューサーの名前をよく見ている人はあまりいないでしょう。今回のゲストである天野眞弓さんは、そんな映画プロデューサーのなかでも特に表舞台には出てこない人のひとりです。
PFFスカラシップという、新人監督の初商業作品をプロデュースし続けている天野さんは、これまで、才能あふれる監督たちのデビュー作に携わる仕事として黒子に徹してきたとのことで、今回はじめてその仕事の裏側にふれるにあたり、ひとつひとつのステップについて言葉を選びながらお話ししてくださいました。監督とはいってもプロのスタッフと仕事をするのははじめての彼/彼女らと一緒になって脚本を考え、決して十分ではない予算のなかで撮影現場に立ち会う様子は、新しい才能に伴走する人としてのプロデューサーの姿を想像させました。
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    ホスト せんだいメディアテーク 小川直人
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fromカフェ研   力強いコク、かろやかなベルベット、ほのかな酸味、いずれもスタジオ・レクチャーで提供されたコーヒーの味を表現した言葉です。コーヒーと言っても千差万別、様々な個性を持っています。「プロデューサーとして監督の個性を殺さないようにしている」とは、今回のレクチャーゲスト、天野さんの言葉です。天野さんは監督の個性を引き出すために、じっくりと監督と向き合い、対話をして作品を一緒につくっていきます。個性豊かなコーヒーの香に包まれながら、天野さんの映画作りに対する強い気持ちを感じられるカフェでした。