2008 年 12 月 のアーカイブ

1224スペーシャル 改訂

2008 年 12 月 24 日 水曜日

[ お知らせ ]

本日のsmt6fギャラリー4200にて行われる高嶺展新作会場内での
梅田哲也さんによるサウンドパフォーマンス「ガーデニング入門」に伴い、
19:00以降のツアー時間を通常とは異なる変則スケジュールで実施する予定です。

昨晩お伝えした時間を改め、変更がありましたので、お知らせいたします。
予定は未定?
ゆるやかな時間枠で捉えてご容赦頂ければ幸いです。

[ 19:00以降の本日のツアー時間 ]
19:00-(梅)、19:10-(梅)、19:20-(梅)、20:00-、20:30-
 ※(梅)時間ツアーは、梅田哲也パフォーマンス時間内。

皆様のご来場、お待ちしております。

1224スペーシャル

2008 年 12 月 23 日 火曜日

明日はいよいよ、本展の最終日を迎えます。
遠方からご来場下さった皆様、何度もご来場下さった皆様、ありがとうございました!

最終日の明晩、19:00-20:00には、
現在当館5番チューブ内で扇風機を使ったサウンドインスタレーションを展示中の
梅田哲也さんが高嶺展新作「大きな停止」内にて
サウンド・パフォーマンス「ガーデニング入門」を展開します。

パフォーマンスの時間内には
高嶺×梅田によるスペシャルコラボレートの空間内を
下記特別スケジュールで
アテンドによるツアーも同時に進行していく予定です。

 19:00-
 19:20-
 19:40-
 20:00-
 (※当日若干変更する場合もございます、ご容赦ください。)

5番チューブ内の梅田氏の展示も、明日21:00までご覧頂けます。
高嶺展リピーターの皆様も、
「ああ!明日で終わりだ!行かなくちゃ!」と最終日滑り込みご来場予定の皆様も
明日のパフォーマンスをお見逃しなく!

皆様のご来場をお待ちしております。

ありのまま性

2008 年 12 月 22 日 月曜日

みなさんこんにちは。アテンドの山川秀樹です。
今朝の関西は雨模様、今週はこれからうんと気温が下がるとの予報です。仙台はいかがですか?
みなさまもくれぐれもご自愛ください。

さて、年末最後のウィークデーがスタートし、ぼくも表面上はいつもの日常の中にいるように思われます。けれども、実はまだ、仙台での体験というか、あの「大きな休息」が残した大きな衝撃と深い余韻の中にどっぷりと浸っているのです。
あの十日間がまるでまだ昨日のことのようです。

特に後半、スタッフのみなさんはもちろん、とりわけ初対面のお客様と、ツアー終了間近におそらく共有していたであろうあのお互いの距離の近さはいったいなんだったのかと、そして、あの十日間の日常とも非日常ともつかない出来事は、ぼく自身の生の有り様にとってどんな意味を持つのだろうと、自らに問い直しているここ数日です。

前回目が見えているお客様と、目が見えないぼくとの間にある「自明性」の差異といったことについて少し触れました。
そして、もう一つ今回の体験を通して抑えておきたいテーマがあります。それは自らの「ありのまませい」ということです。

展示スペースに入ると、お客様にはその空間の全体像やあちこちに配置されている様々な事物が1度に目に入り、時には何が見えるかを語り始めたりなさいます。ところが、見えない状況で1歩ずつ導線を進んでいくぼくには、行き当たった事物の、それもほんの一部分が手や体に触れるというのが、展示作品との最初の出会いとなるわけです。そこでぼくは、そこで触れた事物の手触りや触感、把握できる形などから思い浮かぶことを話し始めます。それは、過去に触ったであろうその事物と似たもののことであったり、それを触ったときの出来事やその出来事に張り付いている思い出であったり、そのとき触れたものやお客さんの話を聴いて妄想したストーリーや現象であったりします。

それらぼくがあの空間の中で語ったことばは、まさに聴覚や触覚や嗅覚や味覚といった、いわば視覚以外の感覚を通してぼくが育んできた感性や経験、感じ方や思考etc.を基礎として、あの作品に触れたときにつむぎだされたことばだったのです。目が見えるお客様には、そうした感性から導き出されたことばの一つ一つがとても新鮮だったようですし、またたいへん興味深いと感じていらっしゃるようにも見受けられました。

ここでもぼくとお客様の生きる世界の、異質性や差異が浮き彫りになったように思われますが、こうした形でことばを通じて表現されたぼくの感じ方や思考の世界は、決して絵空事や作り事ではなく、ほぼ生まれたときから目が全く見えない状況の下で、目が
見えないという「障害」ゆえに生じる社会的な条件をもまたありのままに引き受けながら生きてきた今のぼくのありのままの世界なのです。
今回のアテンド体験を通して、そのぼくのありのままの感性や世界に改めて向き合うことができました。そして、目が全く見えないということから生じるであろう自らの障害者性や、自分が社会的マイノリティー(被差別者)であるということも含めた、自ら
の「ありのまま性」を自らしっかりと引き受けて、その「ありのまま性」を堂々と突き出して生きていくことの重要性やその社会的意義についても改めて気づかされたことは、今回の体験を通じての、非情に貴重で大きな成果と言えるでしょう。

会期も今日を入れて後三日、労苦を惜しまずに奮闘しているスタッフのみなさんに感謝と敬意を表しつつ、お客様やスタッフに様々な新たな気づきや希望が生まれることを祈念して関西からのメッセージとさせていただきます。

いかないで待ってあたし

2008 年 12 月 20 日 土曜日

学校の舞台の授業は佳境。今年、時間は矢のように過ぎてしまった。本番の2月20日に向けて、レバノンの舞台、がんばり中です。あもう、ホント追いつめられてる。

ところであっという間ですね、仙台。もう終わってしまう。展覧会はいつもこう。あっという間に更地になる。(舞台のあっけなさと比べるといくらかマシだけど)

展覧会について、知人/友人からいろんなメールをもらっています。新聞にもいろいろ載りました。朝日の大西さんが、「当初あざとさも感じたが・・・」と 書いてましたが、これまったく同感で、「見えない人が美術展の案内をする」というヘッドラインだけで想像する限りでは、どう考えてもあざとい。裏かいて 喜んでる愉快犯、のような印象があると思うのですが。

でも、実際に体験してみると、そんなわけではなさそうです。そんなにわかりやすいものではなく、もっともっと「奇妙な体験」として体に刻まれてるよう な。これをどう説明したらいいか、もちょっと時間かかりそうなのですが。

アテンド(ツアーガイド)には「好きなようにやってください」と、一部の演出を除いてほぼ丸投げしているので、アテンドによって話す内容はまるで違う し、その日の気分によっても違うし、飽きてきたらまた違うことを話すだろうし。また、これが一番大きいと思うけど、参加してる客によってずいぶん変わる。だから、「固定した展覧会の印象」というのが、ないのです。

山口から来てくれた山城君は、ツアーの間、終止笑いっぱなしでしたと。アテンドの山川さんと盛り上がってしまって、終わったあとも一緒にツアーで回ったメンバー(たまたま一緒だった8人)と山川さんで長々と話しこんで、その後牛タンまで食べにいったのだと。そんな事態を誰が予想したか?

つまりわからんのですよ。客がどう思ったのかが。
いない間にどんどん勝手に転がっていってるようで、現場にいないのがホント口惜しいです。でも、アテンドの皆さんは、どんどん「素」を出してきてるんじゃないか、と想像しています。楽しむ方法を見つけたというか。
そうだとしたらシメシメ。

僕はもうすぐ搬出に行きます。どこから手をつけようか。誰か作品ほしい人いないかなー
捨てる以外行き場所ないものも結構あって、もらってくれる人いたらいいんだけど。

あと6日となりました

2008 年 12 月 18 日 木曜日

注目をいただいております「大きな休息」展も、残すところあと6日間となりました。
まだご覧いただいていない方は、是非ともメディアテークに足をお運びくださいませ。
最終日24日には、新作「大きな停止」の中で、梅田哲也さんによるサウンドパフォーマンスも実施します。
皆様のご来場をお待ちしております。

自明を問い直す

2008 年 12 月 14 日 日曜日

お早うございます。初めまして。
 アテンドをさせていただいている山川秀樹です。京都から来て、今日で仙台滞
在七日目の朝を迎えています。

 当初はすべてが初めてで何かとたいへんでしたが、アテンド四日目の後半ぐら
いからはかなりアテンドすることにも慣れて、お客さんとお互いの感性や気づき
を、分かち合うことができてきているようにも思われます。
 ぼくなんかにとっては、事物に触るということは、極当たり前の日常的な営み
であり、いわばあえて問うことのない「自明」の事柄のように認識してきました。
また、ほぼ生まれたころから見るという営みには無縁なぼくには、見える世界は
いわば未知のゾーンなわけです。

 ところが、お客様の中には、最初は目に入った事物や画像の様子を口にしたり、
各々の作品の前で立ち止まってその作品を見つめたりはするものの、なかなか触
ったり手に取ったりなさらない方がままいらっしゃいます。けれども、ぼくが作
品に触れて、その手触りから思い出す体験や過去に触った事物について語ったり、
説明を受けた画像から妄想する作品についての物語を語ったりすると、そうした
お客様が作品に積極的に触り始めたり、自らのことばや態度でその作品に触れて
みて感じたり気づいたりしたことを表現するようになる、そんなシーンがまま見
受けられるように思います。

 お客様の多くにとって「触る」という営みは、決して日常的な営みでも「自明」
の事柄でもないのだ、ということに改めて気づかされるここ数日です。そして、
お互いの感じたり気づいたりしたことをシェアーする作業を通して、ぼくもお客
様も、その自らの「自明の感覚世界」から、ほんの少しずつ解放されていってい
るのかもしれません。
 そして、そうした共同作業の積み重ねの延長線上に、自らの自明の世界を問い
直したり捉え返したりしつつ、新たな共生のための地平を育む地歩が創造される
ことを祈念して、後半のアテンドの期間を勤めたいと考えています。
 まだいらしていないみなさん、ぜひお越しくださり、ごいっしょに楽しいひと
ときを過ごしましょう。
 それではまた。

お花のコサージュを付けたアテンド・山川氏。

お花のコサージュを付けたアテンド・山川氏。

カフェが、始まりました。

2008 年 12 月 12 日 金曜日

今日は、サポートスタッフの皆さんが駅前に集い、
夕方の地元TVで本展のPRをしてくれました!
何故ならば!
今日は、冬の仙台の風物詩ともいわれる、光のページェントの初日。
そして、今日から本展は夜間開場時間を延長するからです!
(10:00~19:00の開場時間が、10:00~21:00になります。)

本日は光のページェントの初日。
こちらに合わせて、6階では大好評だった昨年に引き続いて、
今年も期間限定のホワイエ・カフェ、始めました!
コーヒーだけではなく、カフェ特製の手作りクッキー、早くも好評です。
(コーヒーの販売は17:00~20:30、12月24日まで☆)

大人はページェントとあたたかいコーヒーを。

こどもはホワイエに展示されてある高嶺作品・Black Gardenを。

皆さん、この冬も
ページェントと現代アートの両方を楽しみに6階にお越し下さい!

夢の島、愛島(めでしま)

2008 年 12 月 10 日 水曜日

夢の島が東京からはき出される大量の廃棄物の埋め立て地であったのは、1957年からの約10年間のこと。
それが日々巨大化を続けていたころ、愛の島と書いてめでしまと呼ぶ名取市のとある家では、古い母屋の隣にいくつかの小屋が新しく建てられました。時代は空前絶後の高度経済成長期。
それから40数年。愛島の家は母屋もろとも取り壊され、その廃材や調度品から、高嶺格の最新作「大きな停止」が立ち上がりました。メディアテークのギャラリー1095㎡を埋め立てて?つくられた期間限定の夢の島、いや夢の庭。
目の見えない住人が、みなさんをご案内します。

勘違いも作品に?!!

2008 年 12 月 10 日 水曜日

 「感じたままをお客さんに伝えてほしい!」
それが高嶺さんから伝えられたこのツアー形式展覧会の説明でした。
 では、むしろ、一つ一つの作品が何を意味しているのか作成者からは聞かず、最初に触れた瞬間に感じた事を印象としてお客様に伝えて行こうと決めました。
それが、勘違いでも、まったく異質な物でも印象は印象。
ただし、なんども繰り返し作品に触れているうちに何であるか、どんな特徴があるのかがわかって来ました。わかってしまいました?
作品に触れた瞬間の気持ちを大事に伝えたい、そう思っていますが、何であるか知ってしまったいじょう、その固定概念にとらわれ、なんともいえないもどかしさを抱えながら、すでに1週間…。
結局、お客様が視覚的にとらえた印象と手で触れてとらえた印象とを比べてもらいながら、私自身はこう感じたなどと対話をしながら楽しくやらせていただいています。
 印象と言っても、それをうまく言葉にできない方、思った事を言葉にしようとして、さらに広い視野から話を始める方…。
 まいにちお客様との対話を楽しみにしながら、会場へ足を運んでおります。
残り少ないアテンドの業務ですが、ゆっくり味わいながら最後までやらせていただきたいと思っています。
(加藤)

アテンドの感想

2008 年 12 月 9 日 火曜日

今日の私は、午後から久しぶりのアテンド。
しかも、これまでにない11人という団体に戸惑いはしたが、なかなか反応のよいお嬢さんたちに救われた。後ろの方にいた人たちも、みなそれぞれに楽しんでいるようでした。
この「大きな休息」展はとにかく前例のない作品展だから、やる方も見る方も手探り状態といった感じ。おもしろがって割とすぐこの世界に溶け込んでくれる方もいらっしゃれば、自分の思い出を語ってくれる方もいらしたりして、実に様々な反応が返ってくる。目新しい試みならではの醍醐味だ。
果たしてあなたはどっちのタイプだろうか?
楽しみ方は人それぞれ。どうか自分自身で自分なりの楽しみ方を見つけてほしい。私はそばでそのお手伝いをするだけ。これはそんな作品展だと思う。
ウソかホントかは自分で確かめに来て…ね!!
(木下)