2008 年 10 月 のアーカイブ

いのちの食べ方

2008 年 10 月 31 日 金曜日

高嶺です。

これまで何度か書き込みしようと試みたのですが、そのたびにアプリが落ちて断念していました。いまもまた落ちるかもしれないと思うと気分の方が落ちるのですが、なんとか。ええい、落ちるなよ。

タイトルの「いのちの食べ方」は、それこそ2週間も前に、家の解体をしてるときに感じていたこと。(そのときにすぐ書こうとしてタイトルだけつけたときに、落ちてそのままになってた。)

同名の森達也さんの本があって、食用肉が作られるまでを追ったドキュメントでした。屠殺場の現場です。それと、同じタイトルで映画もありましたね。(僕は見てないんだけど、どんな映画なんだろう?)

長年住んでいなかった家って、積年のホコリやカビやらが鬱積していて、解体はお世辞にも愉快な作業じゃなかった。(家主の大友さんごめん。)腐りかけのベニヤ板の、バサバサになった薄い板が釘にひっかかってなかなか取れないのを、無理に引きはがしてホコリがバサーッと舞い上がる中で作業してると、そこにいるだけで病気になってしまいそうで、ああ今すぐ逃げて南の海に飛び込んでマンゴージュース飲みたい!とかすぐ思う。

こんな小さな解体でもそうなのに、でかい家やビルなんてどうなるのよ?と思うけど、今の解体作業っていうのは、僕はよく知らないけど、機械化されて、周りに完璧に覆いがされて周囲からは見えない中で行われているから、普段は気にも留めない。そんなことを考えて、それで「いのちの食べ方」。こちらは使用後バージョン。住むだけ住んで、あと業者に金払ってどこかに捨ててもらって、自分は手を汚さずに終わり、という住居とのつきあい方。それこそマンゴージュースを飲んでる間に、ぜーんぶ誰かがやってくれる。解体やってはじめて感じたこの不快感は、なんらか作品に持ち込まれる。。。でしょう。
さてどうなることやら。

作品作ってるときのブログって難しいね、という話を石澤君としてました。あんまり具体的なこと書いたり写真貼ったりしすぎると、ネタばれしてしまって、実際見たときつまらんくなるしさ。じゃあなんで書くの?といったら、やっぱりこれ見た人が面白そうと思って、来たい気持ちにさせるためだろうし。
僕はネット上で日記書いたりすることもやったことないんだけど、藤浩志さんや大友良英さんや、すごい上手に、しかもマメに書いてるよなーと感心する。これぞメディアリテラシーというんだろな。ま、あんまり考えすぎないでどんどん書き込んでくれるのがいいので、今日から考えないことにしましょう。

いまはツキハシ研のゼミ生と、東北福祉大の西野さんとこ、あと武海さんの専門学校の学生などなどの混合チームで作業してます。これがヒジョーに頼もしい。毎晩ビールを振る舞いたいけれども、みんな車かバイクで来てて、酒のめんのよねこれ残念。遠慮深くて、みんなお菓子にも手を出さない。塩辛とかの方がいいのかな。カフェスペースを充実させたいな。

卸町倉庫での制作開始

2008 年 10 月 29 日 水曜日


いよいよ卸町倉庫「はとのいえ」での制作がスタートしました。
倉庫を管理する卸商組合や、近くにある、演劇工房10BOXにも協力してもらいながら進めていきます。
倉庫の面積はメディアテーク6階ギャラリーの半分未満ですが、できるだけ正確に位置をトレースしシミュレーションしながら新作を練って行く作業です。

10/24 ミーティング 

2008 年 10 月 27 日 月曜日



どうも。ツキハシ研の石澤というものです。
東北工大の建築学科槻橋研究室に所属していて会場構成を手伝わさせていただいています。
いろんな方が書かれるのなら、それぞれの視点で話をしたほうが面白いのでは と思い、名乗らさせて頂きました。

今日はこれから展示の準備、製作するにあたっての会場構成の具体的な説明と
これから考えていくことを話し合われていました。

今日と以前の話から

今回の展示はモノをつくりこむこと・それを見せることをメインとせず
 
「つくりすぎない、がんばってない空間をつくり・体験することで豊かな休息を感じてもらう」

ということなのかなと解釈させていただきました。

それと
作家さんの展示というのは何か自分の作品(モノ)を作ってそれを見せることで
何かを伝えるというものだと思っていたのですが、

高嶺さんの展示はモノが大事なのではなく
純粋に本当の豊かさを伝えるための空間を創っているという印象を受けました。

建築を学ぶ学生としても
これからどのような展示になっていくのか、とても楽しみです。

よろしくお願いします。

解体完了

2008 年 10 月 21 日 火曜日

10月18日,19日,家屋の解体作業が完了しました。そして,20日には主な資材を卸町の倉庫に搬送しました。

2トントラックでの運搬(高嶺さん自身がワイルドに運転されました),柱や瓦の積み降ろしはなかなか重労働でしたが,みんなの努力のかいあって,一日でほとんどの運搬作業が完了いたしました。

ひとまず,解体編は終了。
来週からは,卸町倉庫での,制作編に移行します。

解体作業

2008 年 10 月 15 日 水曜日

10月11日と12日。ボランティアさんと高嶺さん総勢10名ほどで廃屋の解体作業に着手しました。解体といっても部材を再利用するために丁寧な作業が要求されます。
内部を高圧洗浄したあと、重い瓦から外していきました。一つ一つ釘を抜き解体していきます。
外した部材も使用するものはすべて洗浄。なかなか骨の折れる作業ですが、2日間で「釜屋」の解体は完了しました。

廃屋の下見

2008 年 10 月 7 日 火曜日
釜屋と呼ばれる建物

釜屋と呼ばれる建物

10月4日、展示で使用する古い家を見てきました。
築40年ほど経過しているこの建物は、現在の建築物のように図面があるわけではないので、どういった構造なのか解らないことばかり…
高嶺さんが気に入ったという赤いトタンがそこかしこに見られる家なのですが、この家だけでなく屋根や外壁が赤い家が点々とある土地でした。それから、ひとつ驚いたことが。敷地の入口から奥まで測ってみたところ、smtと同じ幅だったんです!
こういう偶然ってあるものなんですね。

この建物がsmtで、どういった形で展示されるのか期待が高まります。

キックオフ!

2008 年 10 月 6 日 月曜日
 高嶺さんが今夏行われたYCAMでの展示を解説中

高嶺さんが今夏行われたYCAMでの展示を解説中

10月3日、18:00。

メディアテーク7階・スタジオaにて、高嶺格「大きな休息」展制作キックオフミーティングが開催されました。
集まったのは市内の大学関係者やボランティアなど、30名以上。これから始まる仙台での制作をサポートしていきます。

出展作家である高嶺さんのお話を聞きながら、これまでの作品や映像を鑑賞しました。
その世界にどんどん引き込まれていく参加者たち……。
「これはすごい作品が出来そうだ」という予感と期待が渦巻いていました。

「まだ展示内容を決めていない」と話す高嶺さん。
仙台の街や人に出会う中で、どんな展示になっていくのか。とても楽しみです。

このブログについて

2008 年 10 月 3 日 金曜日

ここでは「高嶺格 大きな休息」展に向けた、制作の様子を、ボランティアさんやメディアテークスタッフ、また、会場構成で参加している東北工業大学建築学科の槻橋修研究室(ツキハシ研)によってレポートしていきます。もちろん作家本人による書き込みもあります。どうぞお楽しみに。